トヨタ自動車やトヨタ不動産などトヨタグループは14日、豊田自動織機に対する株式公開買い付け(TOB)を15日から始めると発表した。買付価格は従来の1株1万6300円から1万8800円へ15%上積みする。期間は2月12日までとする。
14日の織機株の終値は1万8025円だった。足元では従来のTOB価格を超える水準で取引されている。トヨタ不動産の近健太取締役は同日に行った会見で、「市場環境が変化や取引条件の一部を変更したことによるもの。豊田自動織機の事業構造上の課題や不正認証の影響などについても総合的に勘案した金額」とTOB価格の引き上げについて説明した。
一方、豊田自動織機の鈴木透執行職は「当社の根源的価値が適切に反映された」と評価。6月公表時点の市場価格からディスカウント状況が解消され、上場来最高値を上回る金額であることから、「当社の少数株主の皆さまに合理的な価格での売却機会を提供するものである」とし、TOBへの賛同を改めて表明した。
TOB価格の変更に伴い、TOBのための持株会社への出資金額が変更になる。トヨタ不動産は約1800億円から2000億円、トヨタは議決権を持たない優先株への出資だが、約7000億円から8000億円に増やす。トヨタの豊田章男会長が個人で出資する10億円に変更はない。トヨタの山本正裕総務・人事本部長は、1000億円の増額について「グループの長期的な成長へ道筋を立てたい」と述べた。
今回のTOBを通じ、豊田自動織機とトヨタグループ4社(トヨタ・アイシン・デンソー・豊田通商)間の株式の持合いも解消することにしている。近取締役は「グループ全体の資本効率も改善できる」と話した。
豊田自動織機は2025年6月、トヨタグループによる買収提案を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。当初は12月上旬を目指していたが、各国の競争法令などに対する法的手続きが遅れ、TOB開始は26年2月以降になる見込みと発表していた。


















