河西工業、〝ビッグ3〟照準に受注拡大 2028年度にも収益化 新規投資抑えつつ成長

  • 自動車部品・素材・サプライヤー
  • 2025年11月26日 05:00

 河西工業は、北米自動車メーカーとの取引拡大で再起を図る。ゼネラル・モーターズやフォードなどの〝ビッグ3〟を主なターゲットに、新規投資を抑えつつ受注を拡大し、2028年度以降の売上貢献を見込む。内装部品を手掛ける同社は売り上げの約5割が日産自動車向け、約2割がホンダ向けと取引先が偏っており、外部環境の変化に対して脆い体質にある。販路の多様化と単価向上で経営の安定化を図りつつ、稼働率改善にもつなげ、再成長の足掛かりにする。

 日刊自動車新聞の単独インタビューに古川幸二社長が明らかにした。同社の24年度の売上高を地域別に見ると、北米が約1100億円で全体の5割超を占める。工場も米国に5拠点、メキシコに2拠点を有する一方、主要取引先である日産の不振などもあり、工場稼働には余力のある状況が続いていた。

 日産がメキシコの生産拠点を3つから1つに集約することを決めるなど、北米の事業環境が変化する中、今後は現地展開する日系メーカーに加え、米国勢にも入り込んでいく。古川社長は「ビッグ3からも品質やコスト、納期を評価されている。すでに開発段階に進んでおり、28年度以降の実績として見えてくるのでは」と話す。大型な内装部品は完成車工場に近い拠点での生産が求められ、工場や専用ラインへの投資などが大規模になりがちだが、「現在設定している年間60億円規模の設備投資費の範囲は超えない」(同)方針とする。余剰拠点の再編なども継続して検討していく。

 同社は過去にも販路拡大を目指し、欧州自動車メーカーなどへの納入実績を積み上げてきた経緯がある。半面、設備投資費の増大や過度な安値受注が重しとなり、24年度まで6年連続の最終赤字となるなど業績低迷を招来。欧州拠点の整理などを余儀なくされていた。

 今年4月に公表した3カ年中期経営計画では、最終27年度に営業利益率4~5%の水準に立て直し、28年度以降の再成長を目指すとしている。現有設備の有効活用などで投資を抑えつつ適価受注を徹底し、規律ある成長路線への回帰を図る。

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