ホンダは6日までに、大型車向けの次世代型「ストロングハイブリッドシステム」を報道関係者向けに公開した。2029年までに実用化する。中・小型車でも採用する2モーター式で、V型6気筒エンジンやフロントおよびリアのドライブユニット、電池パックなどを新たに開発。大型車ながら現行Dセグメントモデル(ガソリン車)に比べて3割以上の燃費改善を目指す。大型SUVなどの需要が高い北米で展開する。米国では電気自動車(EV)需要が鈍化する一方で、ハイブリッド車(HV)の需要は底堅い。HVのラインアップを増やし、EVの本格普及まで優位に事業を展開していく考えだ。
同システムは、停止時から目標速度までに到達する時間を示す「全開加速性能」で、現行のDセグメントモデルに比べ1割以上改善させるなど、燃費と動力性能の両立を狙う。V6エンジンはピストンやシリンダーヘッドなどの形状を見直し、燃焼効率を高めて燃費を改善した。また、高出力かつ高効率なフロントおよびリアのドライブユニットを採用し、米国市場で重視されるけん引性能も確保した。
ホンダは、30年にHV販売で220万台を目指している。27年に次世代HVを投入以降、4年間で13モデルを展開する。まずは小・中型HVを皮切りに、その後大型車も投入。主力市場の北米で需要の高い大型車を含めHVのラインアップを強化することで、収益性やシェアを高めていく。
ホンダでは過去に大型セダン「レジェンド」やスポーツカー「NSX」向けに、V6エンジンと3モーターを組み合わせた高性能ハイブリッドシステム「スポーツハイブリッドSH-AWD」を展開していた。


















