連載「整備業界の羅針盤 整備事業者アワード2026」(9)審査委員特別賞 Seibii

  • 2026年10月22日 05:00
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出張整備のSeibii(セイビー、千村真希社長、東京都港区)は2019年の創業当初、ニーズが高まっていたドライブレコーダーの訪問取り付けで成長した。その後、通園バスへの置き去り防止装置の装着などに対応した。整備士が相手先に出向いて作業すること自体は、同社が立ち上がる前から行われてきた。セイビーでは独立して組織に属していない整備士でも依頼に対応でき、品質を担保するさまざまな仕組みも導入することで、出張整備の認知拡大に貢献してきた。

現在、同社に登録している整備士は約1300人。現在はこの一人ひとりに、どれだけ仕事を振り分けられるかを重視している。特に、ここ数年は「求められているサービスに絞っている」(千村社長)という。仕事の依頼は増えているものの、車載技術の高度化などを受け、その分内容も複雑になっている。そのため、出先での作業では難しいケースでは、近隣にある提携先の整備工場を案内する。提携工場がなければ、他社への入庫を勧めることもある。

深刻な整備士不足に対し、千村社長は短時間労働者の活用を説く。ある整備事業者は、給与面を理由に社員の副業を認めている。ただ、整備の技術を生かしてほしいという考えから、副業も単発の仕事を請け負う「ギグワーク」ではなく、同社への登録を勧めているという。

今後は整備業界や顧客など、さまざまな立場を踏まえた「全体最適でやらなければいけないことを議論したい」(同)と話す。それが5月に発足した潜在整備士活用推進協議会(潜整協、千村真希会長)のきっかけにもなった。千村社長は整備業界が抱える大きな課題にも、「やれることはたくさんあり、よくしていきたい」と意気込む。

〈千村真希社長コメント〉

出張整備のフロントランナーとしてこれまで走り続けてきたことが認められたのは光栄だ。整備業界は日本の基幹産業である自動車産業を支える大きな存在だ。その整備業界が抱える整備士不足の解消のために、できることはたくさんある。当社の取り組みがその一助になればと考えている。

(小野 大佐)

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