スバル、矢島工場で今夏からEVとフォレスターを混流生産 2直操業も予定 米国工場との連携で需要変動に対応

  • 自動車メーカー
  • 2026年6月11日 17:00

スバルは、群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)で今夏から、電気自動車(EV)と内燃機関搭載車(ICE車)の混流生産を開始する。EV向けに改修したラインで、主力SUV「フォレスター」をEVと混流生産するとともに、下期からは2直操業も始める予定だ。まずは国内外で販売が好調なフォレスターの供給能力を高める。将来的には米国工場とも連携し、メーカーやパワートレイン、仕向け地などに柔軟に対応できる生産体制を目指す。

同ラインでは現在、スバル「トレイルシーカー」とトヨタ自動車向けの兄弟車「bZ4Xツーリング」のEV2車種を生産している。スバルがEVを自社生産するのは初めてで、2025年8月から半年かけてラインの改修工事を実施した。バッテリーの最終組み立て工場も既存の建屋を改装して新設した。

今年2月に稼働した同ラインは、現在EVのみを生産しているが、5月の連休期間中に混流生産ができるようにレイアウトを変更した。500キログラム以上あるEV用車載電池は、隣接する建屋でバッテリーケースに収めて自動搬送している。車体への組み付けも8月ごろには自動化する予定だ。

今夏以降は2直操業に移行し、増産を計画する。渡邊郁夫常務執行役員CMzO(最高モノづくり責任者)は「まだ進化の過程だと思っている。現時点では一旦『このレベルが妥当だ』と決めて立ち上げたが、生産しながら継続的に改善する」と話す。

矢島工場には生産ラインが2本あり、同ラインのほかに、フォレスターと「アウトバック」を生産するICE車用ラインがある。昨年秋からは米インディアナ州の工場でもフォレスターの生産を始めた。EVと混流生産しながら、今後は米国工場とも連携することで、需要や為替の変動、各国の環境規制や関税などの政策変更に左右されにくい生産体制を構築していく。

また、スバルでは同工場から約4キロメートル離れた大泉工場(群馬県大泉町)内に新工場を建設しており、28~29年ごろの稼働を視野に入れる。当初はEV専用ラインとして計画していたものの、ハイブリッド車(HV)を含むICE車の生産から開始する方針に切り替えた。フィジカルAI(人工知能)の活用やソフトウエアによる機能拡張、部品のモジュール生産なども取り入れ「超効率生産」(渡邊常務)の実現を目指すという。

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