ロームと東芝(島田太郎社長、川崎市幸区)がパワー半導体事業の統合を検討していることが分かった。電気自動車(EV)やデータセンター向けに需要が拡大しており、競争力強化を図る狙いがあるとみられる。ロームに対しては、デンソーの買収提案が3月6日に表面化した。ロームを挟んで東芝とデンソーの綱引きとなっている。今後、再編が進む可能性がある。
ロームは2023年、東芝の非上場化に向けて投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)を通じて3000億円を出資した。24年には、東芝とパワー半導体関連事業での協業拡大に向けてJIPに協議を提案。両社で生産面の連携などを進めてきた経緯がある。
ロームは3月13日、「東芝やJIPとの間で資本提携も視野に入れた半導体事業における業務提携強化に向けた協議に入っており、現在も本件を含むさまざまな選択肢について協議を継続している。新たに開示すべき事項が発生した場合には、速やかに公表する」とコメントを発表した。また、非上場の東芝側も「さまざまな選択肢を協議しているのは事実」(関係者)としている。
協議では、共同出資会社を立ち上げて両社のパワー半導体事業を移管する方式などが検討されているもよう。ローム側は、デンソーの買収提案と東芝との統合案との比較検討をすることになりそうだ。
パワー半導体をめぐっては、デンソーと富士電機、ロームと東芝の連携が進行してきた。三菱電機やルネサスエレクトロニクスはこれらに参画はしていないが、三菱電機は「各社と対話をしている」(同)という。
パワー半導体業界では、日本勢は欧米の大手に比べいずれも小規模で、再編が課題となっている。


















