ホンダの「インサイト」が電気自動車(EV)として復活する。2026年春に国内投入予定の中国製EVをインサイトとして販売する。インサイトという車名が復活するのは約4年ぶり。かつてインサイトは国内市場でハイブリッド車(HV)専用モデルとしてエコカーブームをけん引したが、新型車はEVに転身し、再び環境車の看板商品としての役割を担う。年間販売計画は3000台と少量だが、選択肢を広げることでEVの販売台数を積み上げる。
新型インサイトは、中国で販売する「e:N(イーエヌ)シリーズ」をベースとする。国内の自動車メーカーが中国製EVを輸入し、日本で販売するのは初めて。
初代インサイトは、1999年に発売した。空力性能を重視したコンパクトな3ドアクーペで、燃費は35キロメートル/リットル(10.15モード)と、当時の量産車として世界一の低燃費を実現。エコカーの黎明期(れいめいき)においてHVの可能性を示した先進的なモデルとなった。
2009年に発売した2代目は、5ドアハッチバックの実用車に生まれ変わった。200万円を切る価格設定で、トヨタ自動車「プリウス」と販売競争を繰り広げ、HVの普及を加速させた。
3代目は18年に投入。「シビック」と「アコード」の中間を担うミドルセダンと位置付けた。他車種へのHV設定拡大とともにエコカーのけん引役としての役割を終え、22年に国内生産を終了した。
復活する新型インサイトはSUVタイプとなり、パワートレインだけでなく車型も変更する。ボディーサイズも3代目と比べて大きくなる。歴代インサイトの共通点はHV専用車だけで、車格や車型はそれぞれ時代のニーズに沿って変化してきた。4代目はEVとなるが、「ホンダを代表する環境車」のコンセプトを引き継ぐ。
新型インサイトを国内投入する背景には、EVラインアップを拡充する狙いがある。ホンダは24年に軽商用EV「N-VAN e:(エヌバンイー)」、25年に軽EV「N-ONE e:(エヌワンイー)」を投入。一方、登録車のEVは20年にホンダ初の量産EV「ホンダe」を投入したが、24年に生産を終えている。トヨタ自動車や日産自動車、スズキが登録車のEVで攻勢を強める中、ホンダも対抗車を投入する。





















