日本自動車工業会(自工会)の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は12月18日、都内で記者団の取材に応じ、2026年1月1日付で佐藤恒治副会長(トヨタ自動車社長)が会長に就く人事について「これからは自動車産業の生き残りをかけたいろいろな活動が必要になってきている。その中でどこの会社が会長になるべきかを議論した結果だ」と説明した。18日に開いた理事会では、世界的な競争環境の激化を踏まえ、26年度の重点テーマとして「新7つの課題」を決めた。佐藤新体制の下、重点テーマに取り組んでいく。
片山会長は24年1月に自工会会長に就いた。商用車メーカートップが自工会会長になるのは初めてで、ドライバー不足など物流業界が直面する課題への対応が期待された。片山会長は「自動車産業はこの2年間でいろいろなことがあった」と任期を振り返り「最初は不安もあったが全理事に支えてもらった」と語った。
佐藤新体制で片山会長は副会長に就く。「チームのキャプテンは佐藤さんになるが、私が副キャプテンとして一緒にやっていく」と述べ、新会長を支えていく考えを示した。
新体制で取り組む重点テーマは①重要資源・部品の安全保障②マルチパスウェイの社会実装③サーキュラーエコノミーの仕組みづくり④人材基盤の強化⑤自動運転を前提とした交通システム確立⑥自動車関連税制抜本改革⑦サプライチェーン全体での競争力向上―の7つを挙げる。佐藤次期会長は「正副会長と理事と力を合わせ、自工会一丸となって実践のスピードを上げていく」とコメントした。


















