日本特殊陶業、2029年度の売上高 53%増の1兆円へ

稼ぎ頭に自動車関連 電動車関連、窒化ケイ素事業に力

  • 自動車部品・素材・サプライヤー
  • 2025年11月11日 05:00

 日本特殊陶業は、2030年3月期に、25年3月期実績比で53%増となる売上高1兆円を目指す方針を公表した。EBITDA(税引き前・利払い前・償却前利益)は同63%増となる2850億円が目標だ。点火プラグをはじめとする自動車関連事業で着実に稼ぎつつ、セラミックス技術を軸に電動車や半導体製造装置向け製品といった事業を伸ばしていく。

 29年度を最終年度とする中期経営計画をこのほどまとめた。モビリティ、半導体、環境・エネルギーを注力領域と位置づけ、自動車関連に約3400億円、内燃機関以外のコンポーネント・ソリューションに約3200億円、経営基盤の強化に約500億円、研究開発および新規事業創出に約500億円を投じる。

 自動車関連事業では、中国でのプラグインハイブリッド車(PHV)市場拡大を踏まえ、地場系メーカーに点火プラグを本格的に売り込む。中国・インドでは、二輪車向け環境規制を念頭に、酸素や窒素酸化物(NOx)などのセンサーを拡販していく。30年3月期の売上高は、同3割増の7千億円を目指す。

 電動車関連では、軽量で熱伝導性や絶縁性に優れる窒化ケイ素事業に力を入れる。完全子会社したニテラマテリアルズとのシナジーを生かし、ベアリング用セラミックボールやパワー半導体向け放熱基板を国内外に展開していく。窒化ケイ素や半導体装置向け製品、燃料電池などを含むコンポーネント・ソリューションで、売上高を3千億円へと倍増させる。

 同社は20年から10カ年の長期経営計画を策定しており、新中計は10カ年計画の最終段階となる。前中計では、円安に加え、点火プラグの値上げが浸透したことなどで、売上高・営業利益の目標を1年前倒しで達成していた。

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