東山魁夷(1908―1999)は「昭和の国民画家」とよばれる人気画家で、今回、没後10年を記念してこの展覧会となった。最初に取り上げられるのは「東京美術学校の師と仲間」がテーマ。師にあたる作品は川合玉堂「竹生嶋山」で琵琶湖の竹生島の都久夫須麻神社を描いた掛け軸。岩場と松の木と湖水の先の山々が古画の趣で描かれている。川崎小虎「伊勢物語(合作)第9段…