自動車塗装事業などを売却する(イメージ)
独BASFは、自動車向け塗料などを手掛けるコーティング事業を米投資ファンドのカーライル・グループに売却すると発表した。取引額は77億ユーロ(約1兆3550億円)という。売却後も同事業の運営会社の株式のうち、40%をBASFが保有する。取引完了は2026年4~6月期を見込む。
カタールの政府系ファンドであるカタール投資庁もカーライルのパートナーとして参画する。コーティング事業では、自動車の生産および補修用の塗料やコーティング剤のほか、金属やプラスチック、ガラス基板の表面処理剤などをグローバルに手掛けている。24年の売上高は約38億ユーロだった。
BASFは今後の事業方針として、化学や材料、産業ソリューション、栄養・ケアの4事業を中核事業と分類。一方で、コーティングを含むそれ以外の事業を「スタンドアローン事業」とし、市場の環境に応じた柔軟な運営体制を敷く方針を24年に打ち出していた。