旭化成は、米国で豊田通商子会社に車載リチウムイオン電池(LIB)セパレーターを供給すると発表した。2027年中ごろの供給開始を見込む。

 米国子会社の旭化成バッテリーセパレータアメリカと、豊通子会社の豊田通商アメリカとの間で、LIB用セパレーター「ハイポア」のキャパシティーライト(生産・供給能力の優先確約)契約を結んだ。旭化成は、米ノースカロライナ州シャーロット工場でLIB用セパレーター塗工設備の新設を進めている。

 27年中ごろをめどに、同工場から豊通向けにハイポアを提供するほか、カナダに建設中の拠点でも、合弁先のホンダを含む自動車メーカーへのセパレーター供給を予定している。旭化成の谷口龍上席執行役員は「豊通とともに北米におけるサプライチェーンの構築・強化を図り、今後もパートナー企業との協業を進め、北米の自動車電動化を支える供給体制を構築する」とコメントした。