台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の株主総会が5月28日に開かれ、劉揚偉会長は、日本の自動車メーカーへの電気自動車(EV)供給について「三菱自動車に続いて、2社目を間もなく発表できる」と述べた。

鴻海は、EVの設計から製造まで一貫して受託するCDMS事業に力を入れている。劉会長は三菱自との契約について「技術力を示し、伝統的な自動車メーカーからの認知を得ることができた。EVでの目標を達成する自信が高まった」とした上で「私たちの目標は明確で、世界のEV産業のリーダーの中で、上位3位以内のCDMSメーカーになることを希望する」と語った。関係者によると、さらなる顧客との交渉も進んでいるもようだ。

鴻海はまた、北米向けEVの量産を年内に始める方針だが、劉会長は「米国の通商政策が変化する中で、関税や生産のあり方を見守る必要がある」とし、サプライチェーンを含め、米国の関税政策を注視する考えを示した。