左から岩浅GM、大畑常務執行役員、吉岡GM

 より良いサービスを提供するため、車両の供給元となる様々な企業と連携を図り、プラットフォームの「エコシステム」構築を目指すというオークネット。今回は、大畑智常務執行役員と同社で流通の中核を担う岩浅雅彦ゼネラルマネージャー(GM)、吉岡祐二GMにオークネット独自の車両の取込や提携会場との取り組みについて聞いた。

 ―独自性の高い車とは
 岩浅「求められるのは流通履歴のない車。リースアップ、買取・下取車両を集めることに注力している。昨年4月にはリースアップ車両を中心に流通歴のない車両を集めた『オリックス自動車コーナー』を開始し、落札台数が伸びている。当初は輸出業者様中心の落札と予想したが、高年式のリースアップ車両など良質車が多かったこともあり、実際は中古車専業店様の落札が思いのほか多かった。これからもより多くの会員様の仕入れ要望に応えられるよう、同じ仕組みを他のリース会社やディーラーへ横展開したい」

 ―『さきどり査定ダイレクト』について
 岩浅「『さきどり査定ダイレクト』は、買取・下取車両を入庫前に公開し、AA出品前に落札いただくサービス。19年の立ち上げ当初は集荷に苦労したが、昨年新たなパートナーと提携し、サービスを一新した。現在、常時週500台程度が入れ替わり掲載され、月100台を超える車両が成約している。買取・下取直後のフレッシュ車両を提供することは実現したかったことのひとつ。今後の進展に期待していただきたい」

 ―提携会場との取り組みについて
 吉岡「『おまとめサービス』は、各会場からの書類発送や支払先がオークネットにまとまり、入金前の搬出もできるサービス。全提携会場で利用が可能となり、半数以上の会員様にご利用いただいている。提携会場からも与信管理などができることから好評いただいている。また、自動応札『らくPOS』は、多くの応札をされる輸出業者様からとりわけ喜ばれているシステム。昨年は会員様からのご要望を反映し機能をアップデートした。今後は会員様だけでなく、提携会場にも喜んでいただけるような新たなサービスを考えていく」

 ―『支払延長サービス』について
 吉岡「今年5月に支払延長サービスを改訂、年間登録料が無料となった。お客様の利便性を考慮し全ての落札車両を自動的に延長する方法か、個車別に利用するか選択が可能。今後はグループ会社のアイオークの支払延長サービスとの統一し、さらにわかりやすく、使いやすい形に進化していく予定だ」

 ―40周年を機により良いサービスを提供する
 大畑「40周年は感謝を伝えるべく新たなサービスを創造していかなければならない。原点に立ち返り、会員様と直接会って要望を伺い、マーケティングツールでの分析を行うことでより良いサービスを展開していきたい」