米グッドイヤータイヤ&ラバーは12日、オンタリオ州にあるナパニー工場を拡張すると発表した。5億7500万カナダ㌦(約617億円)以上を投じて、2027年半ばまでに拡張工事を完了させる予定。新設備も導入し、電気自動車(EV)用タイヤなどの生産能力を増強する。
ナパニー工場の拡張や設備投資には、カナダ政府も戦略イノベーション基金を通じて4430万カナダ㌦(約48億円)を投資する。工場拡張に伴い新たに200人を雇用し、従業員数は1千人以上になると見込む。
さらに、オンタリオ州政府も投資促進機関を通じて2千万カナダ㌦(約21億円)を拠出して技能訓練などを支援するほか、グレーター・ナパニー市やストーンミルズ郡、レノックス・アンド・アディントン郡は、産業コミュニティ改善計画を通じて4年間で約200万カナダ㌦(約2億円)を交付するという。
今回の投資についてグッドイヤーのマーク・スチュワート最高経営責任者兼社長は「カナダに対する長期的な取り組みを強化するとともに、現在および将来の顧客の変化するニーズに対応できる体制を整えるもの」と説明した。また、オンタリオ州のダグ・フォード州首相は「成長を続けるオンタリオ州の電気自動車産業にとって大きな後押しとなる」と期待を述べた。