国土交通省は2025年10月にも、OBD(車載式故障診断装置)検査の合否判定をする「特定DTC(故障コード)照会アプリ」のアンドロイド版の配布を始める方針だ。アプリが使える基本ソフト(OS)がウィンドウズしかないことを不便とする意見や、スマートフォンでの利用を望む声を受けた。対応デバイスを増やして整備事業者の利便性向上を図る。スキャンツール(外部故障診断機)メーカーへの説明や、開発への参加希望の確認などを経て、開発を進めていく予定だ。
特定DTC照会アプリは車両がOBD検査の対象かの確認と、車両やOBD検査用サーバーとの通信で合否を判定するアプリケーションだ。現在、同アプリはウィンドウズのみの対応だが、従来の整備用スキャンツールではアンドロイドの端末を使っていた機種も多く、アプリのリリース以前からアンドロイド版を望む声があった。
今後は試験要領の改正や認定に関する情報整理などを経て、25年7月末にも認定試験用アプリを配布し、日本自動車機械工具協会(機工協、柳田昌宏会長)の認定試験が始まる見通しだ。
OBD検査は23年10月からプレ運用を行っている。この間もウィンドウズアプリのみの状況に不便を感じている整備事業者が一定数いることも想定され、本運用以降はさらに対応OSの拡大を望む声が高まる可能性がありそうだ。