政府の経済政策や企業の事業計画で「選択と集中」という言葉がよく登場する。不景気な時期ほど多用され、資金を絞り込み、効率的な経済政策や収益事業を目指す。そして、この原動力として人々の競争心を煽る◆競争心はダーウィンの「種の起源」から「生存競争」「自然淘汰」を例にすることもあるが、これに対して自然科学者らは難色を示す。霊長類学者の山極寿一さんは新聞に…