東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科 教授 渡邉修氏

はじめに毎年、死亡事故に至る運転者の問題として上位を占めるのは、「漫然運転」です。漫然運転とは、運転に集中することなく、ほぼ自動的な手足の操作のみで運転している状態です。目の前には景色や人物、車などが映っていますが、各々の事物に特に注意、注視することなく、時に、考え事をしていたり、車内の人々と会話に夢中になっていたりすることもあります。このような…