スバルは13日、2024年3月期の連結業績(国際会計基準、IFRS)について、売上高に当たる売上収益が4兆7029億円(前期比24.6%増)となり、過去最高だったと発表した。営業利益も23年4月期から75.0%増え、2年連続で前期を上回った。連結販売台数が前期比14.5%増の97万6千台となったことに加え、円安が営業利益を1265億円押し上げた。一方、25年3月期は円高予想と研究開発費の増加などで増収減益を予想した。

 特に主力の北米販売が前期比20.2%増の76万3千台と好調だった。今年2月には死亡事故を受けて国内3工場で8日間稼働を見合わせたが、在庫の出荷促進や経費圧縮などを進めて営業利益も大幅増となった。

 25年3月期の世界販売は98万台と前期並み(0.4%増)を予想する。売上高こそ3年連続の更新を見込むが、営業利益は前期比14.6%減の4千億円、純利益も同22.1%減の3千億円と見積もった。想定為替レートを1ドル=142円と、前期から2円の円高に設定した。インセンティブ(販売奨励金)の増加も352億円の減益要因となる。

 大崎篤社長は米国市場について「生産販売に加えて在庫水準もコロナ前の水準に戻っている。販売環境も激化しており、今年度は販売奨励金を多めに見ている」と語った。