日野自動車が25日に発表した2024年3月期決算は、当期純利益が170億8700万円となり、4年ぶりに黒字転換した。当初は220億円の赤字を見込んでいた。認証関連損失などを資産売却でカバーし、利益を確保した。25年3月期は、売上高は増収、営業利益で黒字化を見込む一方、当期純利益は未定とした。

 24年3月期の売上高は前年度比0.6%増の1兆5162億円だった。営業利益は、原材料価格の高騰や固定費の増加、トヨタ自動車向けモデルの台数減などにより、81億300万円の赤字(23年3月期は174億円の黒字)となった。

 世界販売台数は同10.0%減の13万200台。国内は同0.2%増3万6300台と微増だったが、海外はASEAN(東南アジア諸国連合)での市場減速により、同13.4%減の9万3900台となった。

 25年3月期の通期業績予想は、売上高が同5.5%増の1兆6千億円、営業利益は200億円の黒字を見込む一方で、当期純利益は未定とした。販売台数は、国内が同15.9%増の4万2千台、海外が同2.1%減の9万2千台の計13万4千台を計画する。