環境省は12日、日本で自動車などの運輸部門から排出された2022年度の二酸化炭素(CO2)排出量が、前年度比3.9%増の1億9200万㌧だったと発表した。前年度実績を上回ったのは2年連続。コロナ禍で停滞していた経済活動や旅行需要が回復に向かい旅客輸送量が増加したことなどがCO2排出量拡大に影響したとみられる。

 日本のCO2排出量に占める運輸部門の割合は18.5%で、前年度から1.1㌽増えた。運輸部門で最も排出量が多かったのは「貨物車/トラック」の同0.9%減の7300万㌧で、次いで「マイカー」が同7.2%増の5800万㌧と続いた。タクシーやバスなど「他旅客自動車」は同2.8%増の3300万㌧だった。

 政府が掲げる30年度目標における基準年度の13年度比で運輸部門の22年度CO2排出量をみると14.5%減少した。貨物・旅客輸送量がコロナ禍前の水準を下回ったことや自動車の燃費改善などが減少につながった。