CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2024年3月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは、2カ月連続首位の「チキンラーメン」をはじめ、日清食品の3商品がトップテンにランクイン。自動車業類は9カ月連続でトップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象・商品購買の意向などを聞いた。今回の対象期間の2024年2月20日~3月19日に放映された全CMは2401銘柄(前月比20銘柄減)で、このうち自動車業類は63銘柄(同1銘柄増)だった。

 自動車業類では、日産自動車の企業CMが前月の4位から上昇し11カ月ぶりに首位を獲得、スズキ「スペーシア」が2位、ホンダのイメージアップが3位。またトヨタ自動車「トヨタイムズキャンペーン」、スズキ「ソリオ」、ホンダ「N―BOX」などがトップテンに浮上した。

 CM総研はこれらの中から日産の企業CMに注目。「電気自動車(EV)は加速力があるのか。パワーはあるのか」というナレーションに続き、千代勝正選手らレーシングドライバーが、同社EVで絶壁のようにそそり立つバンクでの走行に挑戦する内容だ。「アリア」「リーフ」の順にチャレンジが行われ、最後に軽自動車の「サクラ」が登場。見事に急勾配のバンクを駆け抜ける3台の様子を「なんて角度だ」「3台ともいけるか」といった英語での実況音声とともに、臨場感たっぷりに描いた。

 50歳以上の男性を中心に得票。CM好感要因では「映像・画像」を筆頭に「時代の先端を感じた」「商品にひかれた」でポイントを伸ばした。モニターからは「電気自動車もこんなにスピードが出ることに驚いた」「電気自動車は本当にパワーがあります!!」などの声が寄せられた。