ジャパンモビリティショー2023で披露した「アイコニックSP」

 マツダは、ロータリーエンジン(RE)を発電機として用いるプラグインハイブリッド車(PHV)仕様のライトウェイトスポーツカーの米国投入を検討する。SUV「MX―30」のPHVは現地の排ガス規制に適合しておらず、米国には導入していない。今後、新組織で排ガス規制への適合開発を進め、スポーツカーなど米国でのニーズが見込まれる車種への搭載を視野に入れる。米国でも根強い人気があるREが復活すれば、マツダのブランドイメージ向上につながりそうだ。

 マツダは、昨秋のジャパンモビリティショー2023で発表した「アイコニックSP」をベースにした市販車を発売する際の有力市場に米国市場を位置づける。毛籠勝弘社長は「それなりの価格で(同モデルを)販売できればグローバルの中でも特に米国はニーズが見込める市場」とする。

 マツダは、1970年前半から米国でもRE車の販売を始めた。78年に発売した「RX―7」は米国でもヒットし、RE愛好家も多くいるという。REを搭載する上では、厳しくなる排ガス規制への適合が課題だが、スポーツカー需要が見込める米国への投入を視野に、2月に発足したRE専門の開発組織で規制対応を推進する。