セダン「シール」

 中国・比亜迪(BYD)傘下のBYDオートジャパン(東福寺厚樹社長、横浜市神奈川区)は2026年までに、電気自動車(EV)の新型車を3車種以上、国内市場に追加投入する。今春以降に発売予定のセダン「シール」に加え、25年と26年にも、1台ずつ新モデルを発売する計画。また、日本市場への参入時に掲げた25年に販売網100店舗とする目標にも、24年中にめどを付ける。店舗網の拡大に合わせ、品ぞろえを広げることで、シェア拡大につなげる。

 日刊自動車新聞のインタビューで、東福寺社長が明らかにした。新モデルの投入計画をはじめとする今後の方針は、近く販売会社に伝える。東福寺社長は「さまざまなニーズに合わせたボディースタイルの車を考えている」とした。25年以降に導入するモデルは、すでに発売、発表しているハッチバック、コンパクトSUV、セダンとは違うカテゴリーになるとみられる。

 同社では23年、1月にコンパクトSUV「アット3」、9月にハッチバック「ドルフィン」を発売。累計販売台数は計1500台を超えている。このうち、新車供給が順調に進んだアット3が1200台弱を占めた。東福寺社長は「(受注、販売が)順調に進んだ」と、これまでの動きを評価。今後の販売拡大にも手応えを感じている様子だ。

 将来に向けたボリューム拡大を支える販売網の拡充も急いでいる。17日には全国で20番目となる「BYDオート札幌西」がオープンした。現在、ショールーム開設に向けて営業活動している「開設準備室」は31拠点あり、25年中に計画する100店舗まであと49拠点。東福寺社長は「24年中に、残りの店舗開設にめどを付け、25年中にショールームを100店舗まで増やす」との意欲をみせた。