日野自動車は、国が定めた排出ガス性能の規制値を超過した大型エンジン「E13C」と中型エンジン「A05C/HC―SCR」の劣化耐久試験を近く始めることを明らかにした。国土交通省への型式指定の再申請を踏まえ、早ければ今年中、遅くとも2025年初には該当エンジンを出荷再開できる見通し。E13Cは大型トラック「日野プロフィア」や大型観光バス「日野セレガ」など、A05Cは中型トラック「日野レンジャー」などに搭載されている。生産・出荷が認められれば、同社の取り扱い車種数は不正発覚前(21年度)と同水準に戻る。

 一般的に劣化耐久試験は、大型エンジンが9カ月、中型エンジンが7カ月程度かかる。このほか、再申請の手続きに1カ月ほど要る。

 1日の決算説明会で橋本博総務・渉外・広報機能長は「最終的な認可は国土交通省の立ち合いがあっていただけるもの。弊社としては、劣化耐久試験を行い、しっかりと申請していきたい」と語った。