「Q4 e-トロン」の販売が倍増

 フォルクスワーゲン・グループのアウディは、2023年の新車販売台数が前年比17.4%増の189万5240台だったと発表した。電気自動車(EV)が同50.6%増の17万8千台に増加したほか、上級モデルの伸び、欧州、米国、中国の好調で2桁増を確保した。

 ゲルノート・デルナーCEOは「23年に当社は、世界すべての地域で台数を増やし、市場全体を上回る高い成長を達成した。特にEVの強い成長には、一貫した電動化戦略の成果を確認している」と手ごたえを述べた。

 EVは、「Q4 e-トロン」が好調で販売が倍増。さらに「Q5」(33万2千台)、「A6」(26万7千台)、「A4」(23万7千台)が売れ筋だったという。

 地域別では欧州が2割近く伸び、EVは約3割増加した。中国(含む香港)は13.5%増だった。

 今後の戦略についてデルナーCEOは「24年は競争が激化し、世界経済の不確実性が増す挑戦的な年になると認識するが、車両の収益性に焦点を当てて経営を進め対処していく。さらに24年から25年にかけて、EVを中心とした新型車攻勢をかけるとともに、新世代の内燃機関(ICE)搭載車とプラグインハイブリッド車(PHV)も投入して確固としたブランド基盤の構築につなげる」と抱負を述べた。

 24年1~3月期末には、EV専用プラットフォーム「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を初めて採用する新型EV「Q6 e-トロン」のワールドプレミアを予定する。PPEの採用車種を順次拡大して、引き続きEV分野で優位性の確立を目指す。