国土交通省は、軽自動車の自動車検査証(車検証)を電子化し、4日から交付を始めた。昨年1月に先行して導入した登録車と小型二輪車に続くもので、軽自動車でも継続検査(車検)に関する手続きを簡略化することが可能となる。専用アプリケーションソフトで整備事業者やユーザーの利便性向上も図る。電子車検証の導入を通じ「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)」の普及につなげる。
従来の紙の車検証(A4サイズ)から大きさや様式が変わる。電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したもの。券面には変更登録などによる記録事項の変更を伴わない基礎的情報のみを記載し、現行の車検証情報はICタグに記録される。整備事業者やユーザーがICタグに記録された有効期間などの車検証情報を確認するためには、国交省が配信している「車検証閲覧アプリ」を自前のパソコンやスマートフォンなどに組み込む必要がある。軽自動車の車検証電子化に合わせ、4日に車検証閲覧アプリの新バージョンを配信した。
国交省が昨年1月に設けた「記録等事務代行制度」に基づき、国から「記録等事務代行者」の委託を受けた整備事業者は、OSS申請による継続検査で、ICタグの車検証情報の書き替えのみを行う場合、同省が配信する「記録事務代行アプリ」を使えば軽自動車検査協会事務所などへの出頭は不要となる。
すでに登録車の電子車検証化に伴って記録等事務代行者になっている整備事業者は、現在、利用中の同アプリをそのまま使用して軽自動車の電子車検証の記録事項書き替えや、検査標章の印刷などができる。
電子車検証などに関する詳細な情報は、国交省の特設サイト「自動車検査登録総合ポータルサイト」「電子車検証特設サイト」「記録事務代行ポータル」で確認できる。