【名古屋】レース用車両の開発や自動車用品の製造・販売などを行うサード(近藤尚史社長、愛知県豊田市)は、トヨタ自動車GRカンパニーと正式に「GRブランド」のライセンス契約を結び、「GRエアロスタビライジングシャンプー」を発売すると発表した。ボディーの静電気を防ぐ帯電防止素材を配合し、はっ水効果やツヤ感、除菌などに加え、優れた泡立ちが特徴の自動車用洗剤。GRライセンス事業の第1号製品として、全国のGRガレージや用品量販店などで2024年1月下旬から販売を開始する。

 GRブランドをユーザーに身近に感じてもらえるアイテムを求める声に応えようと、サードは同ブランドの魅力を盛り込んだ製品を検討。「GRディスチャージテープ(帯電防止アルミテープ)」を参考に、洗車をしながら帯電防止ができるカーシャンプーの開発に取り組んだ。洗って楽しい走りを楽しむカーシャンプーを目指し、スーパーGTに参戦する同社のTGRチームサードでスポンサー支援を行うケミカルメーカーのエヌイーダブリュー(NEW、船井亮利社長、名古屋市昭和区)が開発に協力し、製品化した。

 ボディーに帯電した静電気は空力性能に影響を与えるといわれている。カーシャンプーの施工後は帯電量の上昇を抑制。はっ水効果とともに帯電防止素材をボディーに残すことにより、ボディーを傷つけることなく帯電防止の効果が得られる。ショックアブソーバーの性能がワンラックアップした感覚のような、走行前後で帯電量に影響されないダイレクトな走行感が味わえる。

 また、帯電しやすい樹脂製のドアノブの静電気のほか、花粉やほこりの付着が減り、愛車をきれいに保つことができる。これらの効果から洗車回数も減り、環境にやさしい製品となっている。洗車がしやすい泡立ちの良さも特徴で、極めて難しいはっ水効果と発泡性を両立。NEWの協力の下、界面制御技術により、高い洗浄力ではっ水と帯電防止効果が得られる配合とする。

 「GRエアロスタビライジングコート」や「GRエアロスタビライジングガラスコ―ト」との併用も可能。同コートの施工後にメンテナンスとしてシャンプーを使用することで、継続的な効果が期待できる。容量は500㍉㍑、中型車で約10回分の洗車が行える。希望小売価格(消費税込み)は4370円。

 サードは2024年1月12~14日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される東京オートサロンに出展。12日に同社のブースでGRエアロスタビライジングシャンプーなどの製品を披露する予定だ。