ビッグモーターの店舗

 ビッグモーター(和泉伸二社長、東京都多摩市)が「支援を求める企業の候補としてオリックスと外資系テレビショッピング大手のQVC、『ガリバー』を運営するイドムの3社に絞り込んだ」という30日にかけての一部報道について、イドムは「他社の報道なのでコメントできない。今のところ会社の決定事項はない」と述べた。オリックスは「個別の案件についてはコメントできない」と繰り返した。一方、QVCジャパン(伊藤淳史最高経営責任者、千葉市美浜区)は「支援検討は一切していない」と、全面否定した。同社に40%出資している三井物産も「(記事は)事実無根」としている。

 ビッグモーターは自動車保険金の不正請求問題で、経営が悪化。自力再建を諦め、オリックスを含む複数の企業に支援を打診している。ただ、ビッグモーターについては国土交通省の行政処分も一部にとどまっており、保険業法にのっとって保険代理店としての同社を調べている金融庁の処分も出ていない。支援先にとっては不透明な要因が片付いておらず、支援先が決まるまではまだ時間がかかるとの見通しが強まっている。