日立製作所グループの日立インダストリアルプロダクツ(小林圭三社長、東京都千代田区)は、電気自動車(EV)充電の次世代規格「CHAdeMO(チャデモ)3.0」(チャオジ2)に対応した「大容量マルチポートEVチャージャ」を10月に製品化すると発表した。同社の大みか事業所(茨城県日立市)に設置し、10月から2年間、実証用として一般開放する。

 チャデモ3.0は、日本と中国が共同開発している次世代の超高出力充電規格で、500キロワット超級の高出力対応や、充電ケーブルの小型・軽量化、チャデモや「CCS」など既存充電器との互換性を持つことなどが特徴だ。同社は、チャデモ協議会の高速充電器開発・実証プロジェクトに参画している。

 開発した充電器は複数の充電口を持ち、500キロワットの範囲内で複数EVへの同時充電と出力調整が可能。充電時間を縮め、充電待ちの解消につながるとしている。EVから給電する「V2X」にも対応している。

 同社の土浦事業所(同土浦市)にも設置し、通勤時の二酸化炭素(CO2)削減効果の実証を予定している。