スポーツタイプの「GT-ライン」
ファストバックスタイルの大胆なデザイン
ディスプレーを複数装備し表示系を充実

 韓国・起亜自動車は、1.6リットル級のサブコンパクトセダン「K3」を全面改良し2023年9~12月期に販売を開始すると発表した。NAFTA圏(米国・カナダ・メキシコ)および韓国向けのモデルで、新型車は外観デザインを刷新。同時に10インチ超のタッチパネル式大型ディスプレーを採用してインフォテインメント機能を向上したほか、運転席・助手席の独立温度調整機能付きエアコンを搭載して快適性を高めた。タイプはガソリンエンジン車のみで、2リットルエンジンを搭載するスポーツ仕様を設定した。

 新型車は、同社が生産拠点を構えるメキシコの首都メキシコシティーで行ったワールドプレミアで公開。「オポジット・ユナイテッド(相反する概念の創意的融合)」というデザインコンセプトに基づきファストバックスタイルで大胆なシルエットのセダンに仕上げ、「サブコンパクト車の再定義」を目指した。フロントグリルは同社の伝統的なスタイル「タイガーノーズ」を継承しつつ、デザインコンセプトをより明確に打ち出すようにリファインした。フェンダーから続く2本のベルトラインで力強さを強調した。

 車体サイズは全長4545×全幅1765×全高1475ミリメートル、ホイールベースは2670ミリメートルとサブコンパクト車では長めに取り、居住スペースを広げた。荷室容量は544リットルを確保した。

 車内には4.2インチ画面の「デジタルクラスター」、10.25インチの「インフォテインメントスクリーン」を装備し表示系を充実。ダッシュボード中央に配置する大型ディスプレーは2台の携帯端末とブルートゥースで連携。アップルやグーグルの自動車向けアプリなどを利用できる。前後席それぞれにスマートフォンなどを充電できるUSBタイプCポートを設置した。64色にカスタマイズ可能な照明、後席専用の換気口を設置して快適性を高めた。

 上級クラス車に匹敵する静粛性と走行性能を目指し、サスペンションレイアウトを最適化した。エンジンは最高出力90キロワットの4気筒1.6リットルが基本。変速機は6段手動変速機と自動変速機(AT)を用意した。輸出仕様には1.4リットルエンジンを設定する。

 スポーツタイプ「GT―ライン」の2リットルエンジンは最高出力112キロワットで、パドルシフト付6ATと組み合わせる。外観は大型インテークの装備や17インチホイール、デュアルエキゾーストパイプを装備してアグレッシブな印象を付与した。

 安全装備は6エアバッグ(運転席・助手席・サイド・カーテンシールドエアバッグ)、ESC(横滑り防止装置)を標準化。前方衝突回避、レーンキープアシスト、ブラインドスポット衝突回避などの先進運転支援システム(ADAS)の利用も可能にした。

 発売日と価格は同モデルを導入する国・地域で後日、それぞれ発表する。