UDトラックス本社の「エクスペリエンスセンター」には、創業者である安達堅造の等身大のパネルが飾られている。このバックには彼の持論である「To make the trucks the world needs today.」(時代が求めるトラックを作る)と書かれている

「私自身は大の國産主義者であるが単に口で言つたり書いたものだけでは駄目で、實際に作つてゐなければならない」-。この国産にこだわる実行力が「日本デイゼル工業」を興す。冒頭の言葉は、安達堅造が工業誌に寄稿した「独逸工業会を視察して」の中にあり、会社設立後に書かれたものだ。第六章から本紙の本流である自動車製造の話に入る。実は、ここでも大きな謎がある。こ…