前後の鋭角的なラインでシャープさを強調
新しい操作系とナイトビジョン

 フォルクスワーゲン(VW)は、上級SUV「トゥアレグ」をマイナーチェンジして予約販売を開始した。VWブランド車初の「HDマトリックスヘッドライト」を採用するとともに、ルーフラック搭載物の重量を検知してサスペンション制御に反映する機能を導入して走行安定性を高めた。同時にデジタルコックピットと高性能インフォテインメントシステムを統合した新設計の操作系「イノビジョンコクピット」を標準化した。

 改良モデルは、一部グレードを除き前後デザインのラインを鋭角化してシャープな印象を強めた。フロントはラジエーターグリル、ヘッドライト、エプロンの造形を変更した。HDマトリックスヘッドライトは3万8千個超のLEDを搭載して照度を向上しつつ、対向車の幻惑を抑える配光制御を実現した。

 車内に配置するUSBタイプCソケットは、出力を従来車の3倍となる45ワットに高めてパソコン、スマートフォンなどの充電を高速化。運転支援装置は遠隔駐車操作や牽引物を考慮した運転支援を行うトレーラーアシスト、ナイトビジョンなどを設定した。

 パワートレインはガソリンエンジン、ディーゼルターボエンジン2種、プラグインハイブリッド2種の合計5種を設定した。全車に8段自動変速機、4輪駆動を標準化。V型6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせた高性能モデル「Reハイブリッド」はシステム出力が340キロワットで、銀色の「R」の文字を描いたブレーキキャリパー、20インチの軽合金ホイールなどの専用装備を標準採用した。同モデルの予約販売は22日に開始する。

 ドイツ仕様の価格はベーシックタイプが6万9200ユーロ(約1040万円)から、Reハイブリッドが9万3870ユーロ(約1410万円)からとする。