トヨタ自動車は、「スーパー耐久シリーズ第2戦」が開催された富士スピードウェイ(静岡県小山町)で新型「クラウンセダン」の燃料電池車(FCV)を展示した。これまでの展示車はモックアップだったが、実車展示は世界初となる。国内では今秋に発売する。クラウンは先代モデルまで主に国内向けだったが、新型では北米や中国も含む約40カ国で年間20万台規模を販売する計画。今回の展示車は左ハンドル仕様で、海外向けとみられる。

 16代目となるクラウンは、2022年9月に発売した「クロスオーバー」を皮切りに「スポーツ」、セダン、「エステート」の4モデルを展開する。セダンはFCV「ミライ」をベースとしており、担当者によるとFCシステムやタンクはミライのものを踏襲するという。一方でホイールベースは22㌢㍍長い3㍍に延長しており、中嶋裕樹副社長は「ビジネス向けを想定して後席の居住性を高めた」と説明した。