東レはパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催中の「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」に快適空間コンセプトモデル「TEEWAVE(ティーウェーブ)CX1」を出展した。自動運転など未来の車を想像し、快適でサステイナビリティを意識した車内空間を表現した。
同社の20の高機能素材で作られ、うち10製品は自動車へ採用されていない新たな素材だ。
外装は熱硬化樹脂を含侵した炭素繊維「C-SMC」などで作られる。シートに用いた人工皮革は100%植物由来のポリエステルで、これまでの使用比率30%から大幅に高めた。天井には建築資材として実績のある熱交換シートを用いて、快適な温度と湿度を保ちながら換気できることを目指した。
窓には遮熱性と遮光性を持つ調光フィルム「ピカサス IR」を使った。エアコンなどの電力消費を抑えるとともに、プライバシーを保ち、映像の投影もできる。このほか外部騒音対策の吸音材なども使って快適性を高めた。
素材の適用イメージを示した今回のコンセプトには、来場者がひっきりなしに乗り込んでいた。同社は高機能素材を提案することで、将来のモビリティの快適性と持続可能性に貢献する考えだ。