首位のホンダ「N-BOX」

 2023年4月の車名別新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)の総合首位は8カ月連続でホンダ「N―BOX(エヌボックス)」だった。2位のトヨタ「ヤリス」が前年同月比4割増で猛追したものの、エヌボックスが約800台差でかわした。上位10車種のうち7車種が前年実績を上回る中、トヨタ車の躍進が目立った。電気自動車(EV)ランキングは日産自動車「サクラ」が1位だった。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)は9日、登録車と軽自動車の車名別新車販売台数をそれぞれ発表した。総合首位のエヌボックスだが、前年同月比では3.0%減の1万4986台と2カ月ぶりに前年を下回った。2位のヤリスは同40.8%増の1万4143台だ。

 トヨタが今年1月から新車供給を増やしている効果も登録実績に出た。前月の総合ランキングで16位だった「プリウス」は8位に入り「シエンタ」の登録台数も約2.2倍に伸びた。一方、「ルーミー」は前年同月を3割下回った。

 登録車ランキングでは上位10車種のうち8車種がトヨタ車で、ヤリスは1月から首位を独走している。ただ、日産「セレナ」も前月の19位から9位に躍進した。4月に投入したハイブリッド車の効果が出た。

 軽ランキングは、好調なモデルと販売が伸び悩むモデルが入り乱れる状況だ。首位のエヌボックスや6位のダイハツ「ミラ」などが前年を下回った一方で、昨秋に一部改良を受けたダイハツ「タント」は前年同月比約65%増で2位に入った。3位のスズキ「スペーシア」も同3割増で、スーパーハイト系ワゴンの人気ぶりを示した。

 EVの販売台数では、サクラが前月比17.9%減ながら2370台で首位。2位は日産「アリア」で前月比0.1%増の1102台、3位は同「リーフ」で前月比50.4%減の851台だった。

(2023/5/10修正)