トヨタ自動車系のプレス部品メーカーである豊田鉄工は9日、坂元康彦代表取締役(62)が社長に昇格する人事を内定したと発表した。6月23日に開催予定の定時株主総会と取締役会を経て就任する。社長交代は5年ぶり。生え抜きの岩瀬次郎社長(65)は退任する。

 坂元氏はトヨタ自動車出身。豊田鉄工が北米スバル向けの部品供給拠点として深井製作所(栃木県足利市)と設立した合弁会社フカイ・トヨテツ・インディアナ・コーポレーション(FTIC)の社長を務めた経験も持つ。坂元氏の幅広い経験や知見を生かし、事業の成長を図る。岩瀬社長は18年に社長就任。収益力向上のほか、新規事業や従業員の「幸福度」向上に取り組んだ。

 坂元 康彦氏(さかもと・やすひこ)1983年3月関西学院大学経済学部卒業、同年4月トヨタ自動車入社、2012年同社調達プロジェクト管理部第1PJ室主査などを経て、18年6月豊田鉄工取締役(FTIC社長)、19年常務取締役、22年代表取締役。1961年2月生まれ、62歳。大阪府出身。