住友ゴム工業は、電気自動車(EV)の特性に対応した市販用タイヤ「ファルケンe.ジークス」を今月から欧州で販売すると発表した。EVシフトが進む現地市場に対応した製品の投入で、販売増につなげる狙い。同社のEV用タイヤの発売は、昨年の中国市場に続き2例目。日本市場での発売は、現時点で未定としている。

 新製品は転がり抵抗を低減し、EVの航続距離の伸長につなげた。ショルダー部分の設置面の幅を狭め、タイヤの接地圧を均一化して耐荷重性能を高め、内燃機関車などに比べて重いEVに対応する。また、吸音スポンジ「サイレントコア」の採用でロードノイズを抑制し、エンジン音がないEVの静粛性に貢献するという。

 同社は2027年をめどに、19年比で転がり抵抗を3割、重量を2割削減した次世代EVタイヤを発売する計画。電動車に適した製品の開発を急ぐことで、環境負荷軽減にも貢献していく考えだ。