ホンダは6日、アメリカン・ホンダモーター内の敷地内で使用済み燃料電池(FC)システムを定置電源として活用する実証実験を開始したと発表した。データセンターの非常用電源として使用する。ホンダは実証実験を通じてFCシステムの用途拡大を図る。

 「クラリティフューエルセル」に搭載していたFCシステムを再利用する。4基のFCシステムで構成する約250キロワットのユニットを2台接続することで出力約500キロワットの定置電源として活用する。ユニットの追加接続による高出力化も可能だ。

 データセンターの非常電源システムは従来、ディーゼル発電が主流だったが、クリーンな電力を供給するFCシステムの今後の需要拡大を見込んで実証実験を進める。ホンダは2月、FCシステムの外販を本格化し、システムの販売台数を2030年までに年間6万基に増やす目標を発表していた。