ブリヂストンは、出光興産の構内移動車両にエアレスタイヤ「エアフリーコンセプト」を装着し、2月から実用化に向けた実証実験を始めると発表した。出光興産が開発中の超小型電気自動車(EV)への実装を目指すとしている。

 エアフリーコンセプトは、接地面とホイールをつなぐ樹脂製の「特殊形状スポーク」が荷重を支える。パンクせず、空気の充填と管理が不要となり、ゴムや樹脂のリサイクルが進むといったメリットもある。実験では出光興産が千葉事業所の構内移動車両として運用する超小型EVに装着し、性能検証を進める。

 ブリヂストンは、実証実験について「実用化に向けた一歩」としている。エアレスタイヤは住友ゴム工業やトーヨータイヤ、ミシュランなども開発しているが、国内では道路運送車両法により公道走行が認可されていない。そのため現状は工場やゴルフ場など私有地での限定用途にとどまっている。