二輪車販売の好調が業績を押し上げた(写真は2023年に導入するEVバイクのプロトタイプ)

川崎重工業は2月10日、2023年3月期通期業績予想を上方修正して発表した。パワースポーツ&エンジン事業(モーターサイクル&エンジン事業から名称変更)の好調を踏まえ、売上高に当たる売上収益を従来予想から300億円増の1兆7500億円に、営業利益に当たる事業利益を100億円増の860億円に、純利益を90億円増の540億円に修正した。22年4~12月期は製品への価格転嫁が進み増収増益だった。

通期業績見通しは、パワースポーツ&エンジン事業の好調持続とサプライチェーンリスクの低下を踏まえ、上方修正した。同事業の売上収益は従来予想から400億円増の5900億円に、事業利益を120億円増の680億円に引き上げた。通期の想定為替レートは1ドル=140円から130円に見直した。

22年4~12月期は、売上収益が前年同期比15.2%増の1兆1963億円、事業利益が同2.8倍の808億円、純利益が同4.6倍の525億円だった。原材料価格高騰などの影響を円安効果や固定費削減などでカバーした。

パワースポーツ&エンジン事業は、北米や東南アジア向け二輪車などの増加や円安、価格転嫁により、売上収益が同33.7%増の4137億円、事業利益が同78.4%増の537億円だった。