AGCは、ロシア事業の譲渡を検討していると発表した。譲渡先が決まり次第、同国からは撤退する。同社は現地にガラスの生産拠点を持ち、自動車用や建築用のガラス事業を展開していたが、昨年3月から投資を停止していた。

 同社はロシア事業について、2022年の売り上げは400億円、営業利益は78億円としている。一方、22年1~12月期決算ではロシア情勢の悪化と影響長期化を受けて計136億円の減損損失を計上した。このうち自動車用ガラス事業は37億円を占める。

 宮地伸二代表取締役兼副社長執行役員最高財務責任者(CFO)は「ロシアの国際情勢を考えると運営する意義がなくなったと判断した。(現地に)従業員が2千人おり、責任を持って良い譲渡先を見渡したい」と話した。