トヨタ自動車は10日、新型「プリウス」のハイブリッド車(HV)を発売した。第5世代「トヨタハイブリッドシステム」を搭載し、排気量2.0リットル仕様で最高出力を大幅に向上した一方、1.8リットル仕様では燃費性能を従来比で約2割高めた。ソフトとハードをアップデートする「キントアンリミテッド」では、月々の支払価格を旧型よりも1割安くする売り方も試みる。プラグインハイブリッド車(PHV)は3月に発売する。

 昨年11月に世界初公開した新型プリウスの日本での価格と燃費を公表した。燃費は1.8リットル仕様が32.6キロメートル/リットル(WLTCモード)と旧型の27.2キロメートル/リットルから2割改善した。新たに設定した2.0リットル仕様は、最高出力を従来比6割増の193馬力に高めるとともに、燃費性能も28.6キロメートル/リットルと従来を上回るレベルに引き上げた。

 車両価格は275万~392万円(消費税込み)とした。機能向上などにより、エントリー価格は従来比で14万2千円上昇した。これまで電動車販売をけん引してきたプリウスだが、HVが広く普及し、けん引役としての役割が終わったことを踏まえ、月間販売台数の目安は4300台と旧型(当初1万2千台)の3分の1とした。

 一方、キントアンリミテッドでは、所有中にソフトとハードを更新し、車両価値を維持することで、月々の最安支払い額を1万6610円(7年契約、ボーナス払いあり)に抑えた。同条件で旧型を購入した場合、支払い総額は約50万円、安くなるという。