世界初公開した新型「プリウス」(プロトタイプ)

 トヨタ自動車は16日、新型「プリウス」を世界初公開した。5代目となる新型は、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)ともに従来と同等の燃費性能を保ちつつ、動力性能を高めた。フロントウインドーを大きく寝かせるなどスポーティーなデザインで従来モデルから大きく印象も変えた。HVは今冬、PHVは来春に発売する。

 全面改良は7年ぶり。先代から大きく変えたのが外観デザインだ。クルマ開発センターデザイン領域のサイモン・ハンフリーズ統括部長は、新型プリウスについて「合理的なベネフィットだけでなく、エモーショナルで選んでほしかった」と述べ、デザインに強いこだわりを示した。

 プリウスを特徴づけるボンネットとキャビンが連続した「モノフォルムシルエット」は、フロントウインドーを寝かせることでさらに強調し、ドアハンドルをCピラー近くに配置するなど、クーペのような流麗なデザインとした。

 プラットフォームは「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の第2世代へと進化し、低重心化を実現。19インチの大径ホイールでスポーティー性を強調する。

 装備面では、トヨタ初となる「イルミネーション通知システム」を設定した。室内を彩るだけでなく、運転支援システムに連動してドライバーへ注意を喚起する役割を持たせた。

 パワートレインは、HV用エンジンを排気量1.8リットルと2.0リットルの2種類とし、最高出力は従来比6割増の193馬力とした。PHV用エンジンも2.0リットルとし、加速性能を高めた。

 価格は明らかにしていない。国内ではサブスクリプション(定額利用)サービスの「KINTO(キント)」での扱いも予定している。