ダイハツ工業は7日、改修工事を進めていた京都工場(京都府大山崎町)を本格稼働した。塗装工程と組立工程を集約した4階建ての新棟建設や車両間の距離を短縮するための車両の横送り化などの工夫で、敷地面積を増やさずに生産能力を従来比で約7割増の23万台に増強した。生産効率の向上や塗装ブースでの新技術を採用するなどして二酸化炭素(CO2)排出量も約4割削減する。

 京都工場は1973年に稼働を始めた小型車向けの工場。2018年から生産効率向上や環境負荷、従業員の負担軽減を目的に約50年ぶりの大規模改修工事を進めてきた。

 新工場の特徴はダイハツの生産コンセプト「SSC(シンプル・スリム・コンパクト)」を追求したことだ。京都工場の敷地面積は約17万平方㍍と同社の工場の中で最も小さい。限られた範囲の中で生産効率を高めるため塗装と組立工程を集約したほか、あらかじめ車両1台分の部品をセットして作業者に供給する「セットパーツサプライシステム(SPS)」の採用拡大などで工程数を同15%減らし、1台の生産に必要な時間を約3割削減した。

 環境負荷の軽減ではドライブースでの空調リサイクルシステムを採用した効果が大きい。従来は水を使って回収していたが、段ボール製の内製フィルターを使ったコンパクトな装置を使用し、エネルギーの利用量を半減した。また、椅子に乗ったまま、作業ができるアームを採用するなど作業者の負担軽減も図った。

 7日に開いた竣工式で奥平総一郎社長は「地域の皆さんに愛される工場を目指していく」と語った。