CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2022年9月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではトヨタ自動車の新型「シエンタ」がランキング圏外から4位に急浮上。自動車業類のトップテン入りは20カ月ぶりとなる。また、日清食品「カップヌードル」シリーズが3カ月連続して首位を獲得、ソフトバンクの格安スマホが2位に上昇した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の8月20日~9月19日に放映された全CMは2497銘柄(前月比14銘柄増)で、このうち自動車業類は60銘柄(同5銘柄増)だった。

 自動車業類では、シエンタが首位、日産「サクラ」が先月に続き2位、3位にはトップテン圏外からスズキ「スペーシア」が入った。

 CM総研はこれらの中からシエンタに注目した。7年ぶりに全面改良したモデルで、CM好感度業類トップは2008年3月度以来。総合4位は過去最高位となる。

 CMは飼い主に「行くよ、シエン太」と呼びかけられたグレーの小型犬が同系色のシエンタに変身し、家族ら7人を乗せて走りだすストーリー。「みんな乗れた!」「じょうずに通れた!」というコピーとともに、コンパクトなボディーサイズと室内空間の広さを両立したクルマづくりの魅力を印象づけた。

 男女ともに幅広い階層から支持を獲得し、20歳代男性などで総合1位となった。CM好感要因では「かわいらしい」「心がなごむ」などでナンバーワンに。視聴者からは「犬がかわいい」といったコメントが相次いだ。さらに愛犬とシエンタを〝家族の相棒〟として表現した点についても「いつも一緒みたいな感じで良い」という感想が見受けられた。