スズキは26日、軽商用車「スペーシアベース」を同日発売したと発表した。乗用モデル「スペーシア」のデザイン性や快適性を踏襲した一方、荷室の積載性や使い勝手を高めて4ナンバー化したことが特徴。車中泊やソロキャンプといったレジャー人気が高まる中、個人向け商用車の需要を取り込む。年間販売目標は1万台。

 スペーシアベースは、スペーシアの「ノーマル」「カスタム」、アウトドア向けの「ギア」に続く4車型目のモデル。1~2人の利用をメインに荷室をさまざまな用途で使用するユーザー向けに商用の派生車を開発した。

 新型車の特徴的な装備が全車標準装備の「マルチボード」だ。4段階のアレンジが可能で、テレワーク時のデスクや移動販売時の荷物置き場、車中泊時の床面など用途に応じて活用できる。新型車の最大積載重量は200キログラム(2人乗車時)。後席を固定式シートにしたことなどで、荷室容量は281リットル(4人乗車時)とノーマルの136リットルから2倍に増やした。

 一方、外観はブラックパールに塗装した外装パーツを多用し、商用バン「エブリイ」などと差別化。前席シートヒーターやロールサンシェードなどの快適装備も軽商用車で初めて採用した。

 価格は139万4800~166万7600円(消費税込み)。