「火星からのオーダーを実現」―。マセラティジャパン(木村隆之社長、東京都港区)は25日、SUV「グレカーレ」の特別仕様車「ミッション フロム マース」を日本初公開した。マセラティのカスタマイズプログラム「フォーリセリエ」を通じて、宇宙探査機の火星上陸に触発されて制作した。火星に存在する赤い砂や酸化した岩をイメージしたデザインを車内外の構成部品に採用。この試作車の発売は予定していない。

 マセラティは史上2台目のSUVに究極のカスタマイズを施した。外装には多層式カラーのギャラクティックオレンジで、溶けた金属を印象付ける輝きを表現。一方、内装ではシートに火星で発生する電気や宇宙飛行士のスーツ、ファッショントレンドを採り入れたデザインを採用したほか、天井には宇宙を旅するドライバーのための星図を投影している。

 同社はグレカーレの予約受付を今年5月から始め、来年初頭から納車を開始する。マイルドハイブリッド車(HV)や排気量3.0㍑のV型6気筒ツインターボエンジンを搭載した「トロフェオ」など3グレードを用意。カスタマイズプログラムは23年から適用させる計画だ。