日産自動車が28日に発表した2022年4~6月期決算は、売上高が前年同期比6・4%増の2兆1373億円、営業利益が同14・2%減の649億円で、当期純利益が同58・9%減の471億円の増収減益となった。販売の質向上や為替の円安効果などがあったものの、半導体不足や上海のロックダウン(都市封鎖)に伴う部品調達難、原材料や物流費の高騰が収益を圧迫した。通期見通しは据え置いた。

 4~6月期の世界販売台数は同21・8%減の81万9千台だった。主力市場の中国で15・2%減、北米で34・8%減などとなったが、販売の質的向上を図ったことで主要モデルの台当たり売上高が向上した。通期の販売台数について、アシュワニ・グプタCOO(最高執行責任者)は「400万台の達成に向けて挑戦していく」と意気込みを示した。

 グプタCOOは半導体の供給不足は続いているとし「専用品から汎用品に切り替えるなどの対策を打っている」など、長期化している課題に対応していく方針を示した。