トヨタ自動車は7月19日、8月の世界生産について70万台程度になりそうだと発表した。半導体不足などの影響で、年初に仕入れ先に伝えていた計画台数の85万台に対して、15万台程度下方修正する。8~10月の世界生産台数は月平均85万台を予定し、2023年3月期の通期生産見込みの970万台は据え置く。

8月の生産計画の内訳は、国内が約20万台、海外が50万台。国内で一部稼働を止めるのは全14工場28ライン中、6工場9ライン。このうち元町工場(愛知県豊田市)はリコールを届け出している新型電気自動車(EV)「bZ4X」の不具合原因が特定できていないため、8月31日まで稼働を完全に停止する。その他の工場は半導体などの部品調達不足の影響により、「ランドクルーザー」などを生産するトヨタ車体吉原工場第1ライン(同)は1~22日、「ノア」などを生産する同富士松工場第2ライン(同刈谷市)は1~5日まで稼働を止める。

今後、挽回生産により通期計画の970万台達成を目指すが、トヨタは「先を見通すことが依然困難な状況のため、生産計画が下振れする可能性もあるが、部品供給を精査し、できるだけ急減産を抑える」とコメントしている。